触媒化学基礎講座

主催 触媒学会(関西地区)
共催 日本化学会近畿支部 近畿化学協会触媒・表面部会 有機合成化学協会関西支部
化学工学会関西支部

 本講座は、触媒化学の基礎を学んでいただくため、工高卒ならびに他分野専攻の学卒者、あるいは営業などに携わる人びとを対象とし、昭和49年より定期的に開催しております。
 講義では、グリーンケミストリーやナノテクノロジーの分野で今後ますます重要となる触媒化学の基礎について解説し、また十分な質問時間をとり、内容を容易に理解できるように配慮しております。本講座は、企業等における新入社員教育の手助けともなり、好評を博しております。

日  時  平成17年10月19日(水)〜 21日(金)の3日間
会  場  大阪科学技術センター7階701号室
(〒550-0004大阪市西区靱本町1-8-4 電話06-6443-5324)
〈交通〉地下鉄四つ橋線「本町」駅25・28番出口を北へ約5分または同御堂筋線
「本町」駅2番出口を西北へ約10分(うつぼ公園北詰)

第1日(10月19日)

1.触媒概論(9:50〜11:50) 
  大阪大学大学院基礎工学研究科教授 金田 清臣 氏
 触媒は、人類の豊かな生活を支えている機能性材料である。現在、環境に調和したGreen Chemistryを実現するための技術要素として、触媒の重要性が再認識されている。講演では、触媒化学の重要性、役割および社会との接点を述べる。また、基礎となる概念および作用機構を説明する。

2.遷移金属酸化物触媒(12:50〜14:50) 
  大阪府立大学大学院工学研究科教授 安保 正一
 
金属原子と酸素原子の結合の性質に基づいた金属酸化物触媒の一般的な性質、および酸化・還元機構に基づいた遷移金属酸化物の触媒作用機構、活性酸素種の生成と酸化反応における役割などについて解説する。また、金属酸化物の表面構造、特に活性サイトの局所構造と触媒活性や選択性の関連性について言及する。さらには、金属酸化物の注目される特性としての光触媒作用や光誘起超親水性などに関しても解説する。

3.触媒調製法(15:00〜17:00) 
  ズードケミー触媒(株)環境・エネルギー触媒事業部部長 松久 敏雄
 
現在工業的に実施されている触媒製造方法を中心に主な調製工程について紹介すると共に、製造条件の違いがどのように触媒性能に影響を与えるか等について述べる。また、新規な触媒の探索から工業化までのスケールアップの過程で重要と考えられる因子について実例を交えて述べる。

第2日(10月20日)

4.固体酸塩基触媒(9:50〜11:50) 
  京都大学大学院工学研究科教授 田中 庸裕
 ファインケミカル合成をはじめとして、固体酸固体塩基触媒の応用範囲が拡がってきている。特に、グリーンケミストリーの観点から酸塩基試薬から固体酸塩基触媒への転換がはかられる機会も増えている。本講においては、まず、固体酸塩基触媒の定義・酸塩基性の発現機構について解説し、さらに固体超強酸について触れる。その後確立された固体酸・塩基触媒プロセスについて講述を行う。

5. 金属触媒(12:50〜14:50) 
  神戸大学環境管理センター副センター長 西山  覚
 
金属触媒(不均一)の触媒作用の特徴を酸化物触媒との比較をしながら論じる。水素や酸素、一酸化炭素といった単純な分子との相互作用から始め、典型的な反応、金属触媒特有の現象についても述べる。また、金属触媒の性能を比較する上で役に立つ簡便なキャラクタリゼーションの手法についても紹介したい。

6.触媒の耐久性(15:00〜17:00) 
  (株)日本触媒研究開発本部技師長 小林 基伸
 
有機合成、環境浄化等の工業触媒プロセスにおいて、触媒の耐久性は活性、選択性とともに極めて重要な役割を果たし、耐久性に影響を与える諸因子は多種多様であり、それらが複雑にからみ合っている。実用化された工業触媒を事例に挙げ、触媒劣化の要因とその対策、触媒寿命の予測等について概説する。

第3日(10月21日)

7. 錯体触媒の基礎(9:50〜11:50) 
  大阪大学大学院工学研究科教授 神戸 宣明
 
遷移金属錯体の構造、配位子の性質、金属上での基本的な反応形式、有用な触媒反応、金属の種類と反応性、合成化学的応用など、均一系触媒反応の基礎を例を挙げながら説明し、遷移金属錯体を使って高効率的・高選択的反応を実現するために、どのように工夫がなされ利用されているかを述べる。

8.触媒反応の選択性(12:50〜14:50) 
  奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科助教授 野村 琴広
 
ファインケミカルズの合成においては、目的化合物を優先的かつ効率よく合成可能とする高性能触媒の設計・選択が成功への大きな鍵となる。本講座では、反応の選択性(立体、位置、官能基など)を発現する触媒設計(反応機構)に関する基礎的な事項を中心に、反応の評価(分析・解析)方法に関する基礎的な内容も含めて概説する。

9. 貴金属錯体触媒の工業化(15:00〜17:00)
  (株)クラレ研究開発本部本部長上席執行役員 吉村 典昭
 
触媒応用は産業上、環境上重要な技術である。本講座では反応の選択性、反応の活性および反応の特異性に優れた錯体触媒の工業化に際して起きる問題点とその対策について述べる。

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参加費 主・共催団体会員 35,000円 一般 45,000円(テキスト代含む)
締め切り 10月7日(金)
申し込み方法 下記申込書にご記入の上、参加費(現金書留又は銀行振込〈りそな銀行御堂筋支店・普通預金No.5530940触媒学会関西地区名義を利用〉)を添えてお申し込みください。(定員60名)
申込先 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4(大阪科学技術センター6階)
触媒学会関西地区
TEL.06-6441-5531 FAX.06-6443-6685 E-mail.catal@kinka.or.jp

[ご注意]
1. 受講者には参加証をお送りします(10月中旬)ので、会期中は必ずご携帯下さい。
2. 講師他にやむを得ぬ事情がおきた場合プログラムに一部変更があるかも知れません。予め御諒承下さい。
3. 共催団体の会員である会社・工場からのお申込の場合、受講者が会員外でも会員並に取り扱い致します。
4. お断りする以外、参加費の払い戻しは致しません。

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触媒化学基礎講座 参加申込書(2005/10/19〜10/21)

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