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会長挨拶


平成30年度 触媒学会会長
福岡 淳(Atsushi FUKUOKA)
(北海道大学)

会長メッセージ(2018.6.15)

 このたび平成30年度の会長に選任されました。大役を仰せつかり責任の重さを感じておりますが、他の理事と協力して触媒学会の運営に取り組む所存です。会員の皆様のご協力をお願いします。

 触媒は化学反応を促進する物質として、資源・エネルギー変換および環境浄化などの分野において重要な役割を果たしています。近年、触媒の応用範囲は広がりをみせ、触媒の学術的な発展と技術的な展開に対する期待が高くなっています。本会の目的は、このように成長を続ける触媒の科学・技術に関する最新情報を交換する場として産官学の会員の便宜を図ることです。情報交換の場として触媒討論会と触媒誌の発行は本会の中核となる活動ですが、この二つについては常によりよいものにしていくように努力します。私は、触媒学会の活動を行う上では三つの観点、すなわち若手育成、国際交流および産官学連携が重要であると考えています。
 第一に、触媒の学術的な発展と技術的な展開を図る上で若手育成は最も重要です。これまで討論会のB講演は若手の登竜門の役割を果たしてきましたが、B講演が春の討論会のみの開催になり、また秋の討論会ではセッションに分かれるので、若手人材を見る機会が減りました。かつての秋の討論会BがセッションのA2講演になっているという指摘がありますが、多くの会員の目に触れる討論会Bでの若手の積極的な登壇を促し、切磋琢磨の場としての活用を奨励します。秋のセッションは研究会に運営をお願いしていますが、研究会の活動については、新しい学術・技術の芽を育てるテーマ設定になっているか、常に見直しが必要と思います。研究会の在り方について議論したいと考えております。
 次に、国際交流は世界に向けて会員諸氏の研究成果を発信するとともに、世界の研究動向を知る上で重要です。今年は8月に横浜でTOCAT8を行いますが、これを成功させて、将来の国際触媒会議(ICC)の日本誘致に向けて弾みとする所存です。
 さらに、産官学連携は研究のシーズとニーズの発掘につながります。討論会春の特別シンポジウムは、そのような場を提供するものとして好評をいただいている企画であり、さらに充実を図っていきます。触媒は課題解決型の研究分野であり、現在および将来の課題解決につながるべきです。産官学の連携により、日本発の触媒が世界の課題解決に貢献することを期待します。 

 本年は触媒学会創立60周年にあたり、記念行事として式典・祝賀会、触媒誌記念号の出版などが行われます。会員の皆様と60周年を祝うとともに、触媒の学術と技術、および学会の発展のために議論を深めていきたいと考えます。触媒学会は、「率直な」意見の交換を特長とする学会です。本会の活動においても会員の皆様の「率直な」ご意見を賜りたく何卒よろしくお願い申し上げます。